無線LAN( WI-Fi)で使う電磁波は、「発がん性の可能性があるかも知れない」と国際がん研究機関( IARC)が認めた無線周波数電磁波です。
画面から発生するブルーライトも目に有害な影響を与える可能性があります。GIGAスクールの問題点と対策、海外の動向などを紹介したリーフレットを、100部500円(送料370円)でお送りできます。
リーフレットは、A4サイズで両面カラーです。
ご希望の方は、当会まで、郵便番号、住所、お名前、電話番号をお知らせください。郵便振り込み用紙を同封するので、到着後、ご入金ください。
2019年7月1日、過敏症の中学生の保護者が文科省に要望書を提出されました。おかげさまで国内11団体、個人107人、海外からも11人の研究者や政治家、市民団体から賛同をいただきました。賛同してくださった皆様に感謝します。7月20日までに文科省から回答をもらう予定です。届きましたらまた改めてご報告します。過敏症だけでなく、どんな障害や病気があっても、学ぶことができるよう、働きかけていきたいと思います。今後ともよろしくお願いします。
いのち環境ネットワーク代表
加藤やすこ
賛同団体 :いのち環境ネットワーク 代表 加藤やすこ(北海道)
インクルネットほっかいどう 代表 山崎 恵(北海道)
化学物質過敏症あいちReの会 代表 藤井淑枝(愛知県)
化学物質過敏症奈良カナリアの会(奈良県)
かなりあみかんの会(山口県)
ぐりーんらいと化学物質過敏症当事者の会(滋賀県)
子育てサロン「わんこ」代表 原田弘子(北海道)
子どもの健康と学びを守る会(北海道)
堺子どもの健康と環境を考える会 代表 東 麻衣子(大阪府)
札幌大気汚染測定連絡会 代表 木椋とし子(北海道)
どんなに障害が重くても地域の学校へ・連絡会議 代表 掘 由里枝(北海道)
個人(107人)
海外:デビッド・O・カーペンター博士(アメリカ、アルバニー大学、健康環境研究所代表)
セシリア・ドゥセッテ(技術安全教育者、教養学士)
マグダ・ハヴァス博士(カナダ、トレント大学トレント環境スクール、理学士、博士、名誉教授)
エリザベス・ケリー(アメリカ、国際電磁場科学アピールへのアドバイザー代表)
ケイト・キール(whatis5G)
フィオレンツォ・マリネリ(イタリア、生物学者、国立研究会議元研究者;イタリア化学物質過敏症・電磁波過敏症団体AMICA会員)
レイナー・ナイベルク(フィンランド、教育学博士、国会議員、名誉教授、オーボ・アカデミー大学の退職教員、2つの「5Gアピール」の創設者)
シンディ・セイジ(アメリカ、セイジ・アソシエイツ、バイオイニシアティブ報告の共編集者)
セオドーラ・スカラート(エンバイロンメント・ヘルス・トラスト、エグセクティブディレクター)
アンジェラ・シェン(アメリカ)
ロレイン・M・H・ヴィヴィアン(デンマーク、精神医学と人類学博士、UCT;人類学理学修士、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス; コペンハーゲン大学保健医学部、国際保健学科)
電磁波過敏症(ES)と化学物質過敏症(CS)を発症した中学生の男の子がいます。中学校で使われる電子・電気機器から発生する電磁波の影響で、学校で学ぶことが困難になっています。現在通っている中学校では、先生や友人が自宅に来て、学習の補助などを行なってくれていますが、普通高校への進学は困難です。
通信制高校への進学を検討していますが、症状が発生するため交通機関や自動車を利用できません。電磁波に反応するためインターネットやテレビ、ラジオでの学習は困難で、化学物質の影響で試験会場やスクーリングの教室に入ることも難しいのです。
このような子供たちは全国にいます。この中学生の一家(小林さん)は、文部科学省に対し、過敏症の子どもが学べるよう対策を求めています。この要望に賛同していただける団体・個人は、6月8日までにご連絡ください。
よろしくお願いします。
加藤やすこ
環境ジャーナリスト
いのち環境ネットワーク代表
要望
1.小学校、中学校、高等学校、大学で、ESやCSのため学校での就学が困難となっている児童生徒、学生などが何人存在しているのか、実態調査等がされておりましたらその結果等をお知らせください。
また、実態調査がなされていないのであれば、早急に調査を実施しその実態を把握し公表してください。
2.ESやCSの子どもたちに対して、学校が行うべき対応などについて文部科学省がこれまでに出された指導・通知等についてご提供ください。
また、今後指導・通知等を出される予定がありましたらその情報等についてもご提供ください。
3.ESやCSの症状が軽く、学校や教員、教育委員会等の配慮により通学が可能となっている事例について、その学校や教員、教育委員会等が行っている配慮の具体な内容について文部科学省として把握されておりましたらその内容、情報をご提供ください。
4.ESやCSが重症のため、自宅での学習を余儀なくされている子どもたちに対して、学校や教育委員会が行っている具体な対策などについて文部科学省として把握されておりましたらその内容、情報をご提供ください。
5.通信制高校におけるスクーリング及び試験については、一定程度の回数・時間などを学校・教室での学習や実施が必須とされていると思いますが、ESやCSの子どもたちは学校・教室での学習等が困難であり、単位の取得ができません。そもそも入学試験や面接なども困難となり入学も困難となります。教員の訪問による学習や自宅での試験、スクーリングの実施など、その代替となる方法などがありましたらご教示ください。
また、スクーリング等の実施について代替となる方法がないのであれば、障害者差別解消法の考え方などにもとづき、そのしくみなどについて、来年予定しています長男の高校進学に間に合うよう早急に検討し整備していただくようお願いします。その対策の内容、結果などについてもお知らせいただくよう重ねてお願いします。
なお、スクーリング等の実施について適切に実施していないケースも生じているとお聞きしていますが、ESやCSをはじめスクーリング等の実施が困難な子どもに対しては医師による診断書や意見書などの提示を必須とするなどにより対象となる子どもを制限するなどにより悪用されないようなしくみも必要だと考えます。
小林幸治、暁子、悠汰
加藤やすこ著 2020年4月28日
小林さんの要望書について、『バイオイニシアティブ報告』の著者であるシンディ・セイジさんとデビッド・カーペンター博士が、意見書を書いてくれました(下記にPDFを添付)。お二人には深く感謝します。
文部科学省は2019年8月上旬に回答しましたが、化学物質・電磁波過敏症の児童生徒の実態を全く把握していないことがわかりました。化学物質・電磁波過敏症が原因で就学困難になっている児童生徒の数は、「病態が不明で診断基準も確立されていないので、自体数を調べることができない」といいます。
学校が取るべき対応の指導・通知については、参考資料「健康的な学習環境を維持管理するために」を2012年に発行し、研修会などを通じて個別の配慮をするよう指導している、ということでした。しかし、電磁波過敏症については、WHOが2005年に電磁波被曝との因果関係に「科学的根拠はない」としているので、学校に周知したことはない、としています。
学校の配慮で通学可能になった事例や、自宅学習を余儀なくされている事例についてを把握したケースはなく、「今後も研究会などを通じて情報収集を行う」としています。
通信制高校の入試やスクーリングでの代替案や配慮事例については、「教員訪問による添削・面接指導、支援の実施は学校と相談をしてほしい」ということで、具体的な事例や代替案の提示はありませんでした。
これまで、全国の過敏症の保護者は学校や教育委員会と交渉を重ねてきましたが、それらの情報は文科省には伝わらず、政策にまったく反映されてこなかったのです。
シックスクール事例を収集
小林さんは8月末に再度、文科省と交渉することになりました。そこで筆者は、学校環境が原因で通学できなくなった、または、環境改善によって学べるようになった事例を、8月中旬から下旬にかけてホームページ等を通じて集めました。子どもの事例だけでなく、教職員にも呼びかけて事例を集めました。
その結果、26人の児童生徒と、3人の教職員の事例が集まりました。子ども26人のうち、化学物質過敏症は92%、シックハウス症候群は34%、電磁波過敏症は38%、過敏症ではないがアレルギーがあるため予防的に対策を求めた例が8%でした。教職員は3人とも化学物質過敏症と電磁波過敏症を発症し、1人はシックハウス症候群を、もう一人は脊椎関節症、慢性疲労症候群、脳脊髄液減少症を併発していました。
その結果、26人の児童生徒と、3人の教職員の事例が集まりました。子ども26人のうち、化学物質過敏症は92%、シックハウス症候群は34%、電磁波過敏症は38%、過敏症ではないがアレルギーがあるため予防的に対策を求めた例が8%でした。教職員は3人とも化学物質過敏症と電磁波過敏症を発症し、1人はシックハウス症候群を、もう一人は脊椎関節症、慢性疲労症候群、脳脊髄液減少症を併発していました。
なお、文科省に要望書を送った小林君はこの春、高校に入学し、通信コースで学んでいます。
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